2020年06月17日

ホタルと春の星空

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兵庫県佐用町秋里川に、ホタルの写真を撮りに行ってきた。佐用町と言えば西はりま天文台があり、近くでホタルが見られることは知っていたけど、実際に見に行ったのははじめてだ。柔らかい光り方が幻想的だった。

就職してから9回の引っ越しをし、今は兵庫県姫路市に住んでいる。佐用は姫路から車で1時間くらいなので、思い立って行ってきた。ホタルは5月下旬〜6月中旬が期間らしい。佐用町でホタルが見られる場所はいろいろあるらしいが、今回選んだのは秋里川。駐車場もあり、約3kmに渡ってホタルが見られるらしい。




現地には20時前に到着したが、まだ薄明終了前でホタルはまだ光っていない。ところがここはホタルの人気スポットで駐車場は早くも満車。家族連れやカップルですでに賑わっていた。20時過ぎごろから徐々に光りだし20時半には何十匹とも言えるホタルが右も左も飛んでいた。ホタルをまともに見るのははじめてだけど、こんな幻想的な光り方をするのかと感動ものだった。ふわ〜っと光って、ふわ〜っと消える。その繰り返しで飛んでいる。(ただ虫が嫌いでそこそこ大きさもあるので、近くに飛んでこられるとちょっと気持ち悪い。笑)

はじめはホタルの写真だけのつもりだったけど、結構星も見えていたので一緒に撮影することにした。ホタルは比較明合成でも撮影できるので、天体写真と同じ要領で撮影できた。ただ星と比べてもホタルは暗い。ISO 6400で撮影してこの明るさなので、かなりか細い光り方だ。実際に見る分にはそこまで暗くは感じなかったけど。

今回は弾丸で行ったので上の写真しか撮ってないけど、いろいろと思ったこと。
まずある程度時間をかけて撮影する場合、車のライトが当たらない場所で撮影すること。川と並行して道路が走っている場所は多いので、できるだけ当たらない場所を探したほうがいいだろう。今回は交通量の多い場所だったので、結構ライトが当たってしまい、当たっていない時間帯のものを比較明合成した。

▼車のライトが当たった様子。ホタルの光が台無しだ。
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またホタルは川の上をメインに飛んでいるので、土手から見ると見下ろす形になってしまう。すると今回のように星とホタルに間が空いてしまった。今回は降りれなかったが、水面に近づいてホタルと同じ目線か見上げる構図で撮影したら、星とホタルが近づいてもっといい構図になったのではと思う。明るいうちに行って下見をするべきなのだろう。まぁ普通はそうするんやろうけど。

撮影が終わり21時過ぎ頃に帰ったが、満車だった駐車場はもう私1台だけだった。子供も沢山いたので、早めに行ってパッと帰ったのだろう。写真を撮ったりゆっくり見るなら、遅めの時間に行ったほうがいいかもしれない。
また見に行きたいと思う。

●撮影データ
Canon EOS 80D
EF-S18-200mm f/3.5-5.6 IS → 18mm F3.5
2020/6/7 20:48 〜 20:56
13秒×23枚をStarStaXにて比較明合成
ISO 6400
秋里川(兵庫県佐用郡佐用町)
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2018年02月01日

曇りの皆既月食

1月31日は皆既月食が見られた。楽しみにしていたけど、大阪は部分月食が始まった頃から曇ってきて、皆既中は全く見えなくなってしまった。(ー_ー;)

皆既直前になんとか雲越しに撮影したのが下の写真だ。だいぶ画像処理の仕方が荒いが、なんとか写ったのは良かった。

皆既中はもう諦めて風呂に入った。笑。次回は晴れますように!



posted by ともや at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 天体写真

2018年01月13日

冬の大三角



先日神野山に星を見に行ってきた。-3℃と冷え込む中、撮影した冬の大三角だ。固定撮影でここまで簡単に撮れてしまうカメラの進歩には目を見張る。冬の天の川もちゃんと写っている。

レンズ自体はKiss 4のキットレンズだ。端の方は収差でプロキオンが楕円形に歪んでいるのが気になるが、そこは気にしないでおこう。(ー_ー;)

神野山は星見スポットの中でも光害が気になり、そこまで露出できないのは残念だ。もうちょっと暖かくなったら、もっと暗いところで撮ってみようと思う。

★撮影データ★
Canon EOS 80D
EF-S18-55mm f/3.5-5.6 IS → 18mm F5.6
2017/12/20 23:07〜30秒
ISO 6400
固定撮影
フォレストパーク神野山(奈良県山添村)
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2017年12月04日

今年最大と最小の満月



12月4日は今年最大の満月、俗に言うスーパームーンだ。逆に今年最小の満月は6月9日だった。この2つを並べて比較してみた。

月の公転軌道は楕円形のため、地心距離は一定ではなく、見かけ上の大きさが変化する。そのため遠地点と近地点とでは、見かけ上の大きさが異なって見える。肉眼では違いになかなか気づかないが、このように比較してみると視直径の違いがよく分かる。これだけ違うのに、肉眼ではよく分からないのは逆に不思議だ。

ちなみに俗に言うスーパームーンは、明確な定義はなく、学術用語でもないらしい。「スーパームーンとストロベリームーンの共演!」とか言いたいところやけど、使用は程々に、と言ったところだろうか。
posted by ともや at 22:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 天体写真

2017年03月16日

天体写真の一般化



ここ数年で、天体写真の敷居がだいぶ下がったように思う。デジタル一眼レフカメラが年々高性能化しているからだ。以前はデジタル一眼レフは庶民の手の届かない高値の花だった。ようやく買える値段に下がっても、ノイズや熱かぶりはひどく、ライブビューも時限爆弾のように短時間しか使用できなかった。それが今では入門機で全てカバー出来てしまうからだ。

ここに来て天文ファンだけでなく、一般の写真家が天体写真を撮影する例が増えているように思う。私の知り合いの写真好きにも、天文に興味はさほどないのに天体写真を撮りはじめた人がいる。一般のカメラ雑誌のフォトコンでも天体写真が増えているし、天体写真特集なんかもある。しかもその特集の内容は、天体写真を撮影する人はまだまだ少ないから、フォトコンを狙えるチャンスであると。そう来たか!というのが率直な感想だ。

とは言え、天体写真としてのクオリティはもちろん天文雑誌のフォトコンの方が断然上だ。天体の撮影の仕方はもちろん、星座の位置や星の動きを熟知した天文ファンの方が断然軍配が上がるだろう。ところが写真としての魅せ方は、一般のフォトコンはまた別の次元にあるように感じる。

天文ファンが撮る天体写真の場合、多くは星空がメインである。天体写真だから当たり前だろう。そう思うのは私がかねてからの天文ファンだからだろうか?写真のアスペクト比である一般的な3:2の構図で、3の方を星空に配分する例は多いだろう。まぁアスペクト比は他にも4:3や16:9等があるが、いずれにしても星空の配分がメインだろう。しかし上雑誌のように、星空をメインでなく背景に撮影している例が一般の写真家には結構あるように思うのだ。特集の題にもある通り「星のある風景を撮る」で、あくまで風景が主役なのだ。星空を除けばアスペクト比通りなのだろうけど、ただのワンポイントだったり、天体写真と言いつつ配分が少なかったりする。(上写真は1:1のアスペクト比だろう)

今までは天体写真を撮る敷居が高かった分、こういった撮り方をする人は少なかったように思うが、手軽になった今では抵抗が少なくなってしまったのだろうか?せっかく星空を撮影するのなら、星空をメインにした方よいのでは?と思ってしまう私はやはり天文ファンだからだろうか?とは言え写真として魅せ方はやはり一般の写真家の方が、構図等クオリティが高いと思うことが私は多々ある。

天文ファンと一般の写真家のクオリティの是非はひとまず置き、天文ファン以外にも天体写真が浸透してきているのは事実だろう。そしてカメラの進化と共に、この波は今後も進むと思う。天文ファンや科学的な視点からはツッコミを入れたい部分があったり出て来るかもしれないけど、目を向けずにはいられなくなって来そうな気がする。天体写真が手軽になった分、撮影技術だけでなく構図等アイデアを膨らませなければ対等できない時代に突入しているのかもしれない。まぁそーゆー私は人の事を言う前に、まず自分の腕を磨かないといけないが。(´-﹏-`;)
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2012年05月22日

金環日食

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日本人口の大半の地域で見られた金環日食。マスコミでも随分話題になり、本屋では日食グラスが沢山並び、コンビニでも売っているほどの人気ぶりだ。これほど世の人々を惹きつけたのは、大出現すると言われたあのしし座流星群以降ではないだろうか。金環日食とか出かけない限りそうそう見れないし、私も金環日食ははじめてだったので貴重な経験ができた。

今回の金環日食は寮の駐車場から見た。どこか視界の開けているところへ行こうかと思っていたけど、すぐ隣の畑の方角だったので、十分ここからで問題なかった。今回は2009年の日食の時に揃えた日食グラスやバーダープラネタリウムのアストロソーラーフィルターを準備した。前回の日食はいろいろ準備したものの、まんま必修のテスト真っ最中で日食もクソもなかったので、日食自体も相当久しぶりだった(多分小学校以来!?)。

いざ日食を迎えると、まわりがどんどん暗くなって気温が下がっていくのが分かった。近所の人達も日食グラスで見ていた。あの人達も買っているんかーと、天文ファンとしてちょっと嬉しい気分になった。肝心の天気は天気予報の曇りの割には晴れていてよかったけど、ちょうど金環日食中に分厚い雲に入ったのはかなり残念だった。上の写真は雲を通してたまた撮影できた1枚だ。まぁ見れない地域も少なくないみたいなので、ここまで見れただけでも良かった方だろう。特に金環中は気温もかなり下がり、皆既日食は五感で楽しめるというのも分かった気がした。今回は金環だけど、皆既日食だともっと変化があって楽しめるのだろう。

なにはともあれ貴重なものを見れてよかった。それに天文ファンとして興味のないまわりの人に宣伝し、日食グラスをプレゼントできたこともよかった。これを機会に、天文に興味を持ってくれる人が1人でも多く生まれたら言う事はないと思うし、私も宇宙の神秘に改めて浸ったひとときだった。

ちなみにアップしているこれらの写真は、Canon EOS Kiss X4のズームレンズで撮影している。250mmなので全然ズームできてなくてトリミングしてるので、その点はご了承を....。


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▼ちょうど金環中に厚い雲が...。
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▼バーダープラネタリウムのアストロソーラーフィルター。
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▼星ナビの付録は切り取って全部日食グラスにした。
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2011年01月01日

デジイチで天体写真を撮ってみた

先日購入したばかりのデジタル一眼Canon EOS Kiss X4で、天体写真を撮影した。Twitterにはすでアップしたものの、正直わざわざブログにまでアップするほどの出来ではないと思う。しかし、始めてでもここまで撮れてしまうので公開しようと思う。

撮影した場所は「和泉葛城山」。岸和田市と紀の川市の県境だ。標高は800mを超えているものの、大阪と和歌山に挟まれて空はかなり明るい。しかし自宅(泉州)からのアクセスがよく、わずか1時間足らずで行けるのが魅力で、プチ遠征には最適な場所だ。星野写真には不向きな環境を重々承知していたが、試し撮りに行った。逆に、身近な環境でもここまで手軽に撮れてしまうのが分かると思う。

カメラはKiss X4と、付属のズームレンズ。レリーズは昔Canonのコンデジに付いてたリモコンで、セルフタイマーでも問題ないレベル。何の変哲もないエントリーモデルそのものだ。この環境で撮ったのが下の写真。

見てもらうと分かると思うが、ISO1600 30秒以上すると、バックグラウンドが白くなってしまう。それだけ空が明るい。本当ならもっと露出して星がバ〜っと写ってるのを期待したいが、それはもっと暗い所に行ってからのお楽しみにしよう。しかしISO1600 20秒でも、これだけ星が写っている。銀塩(フィルム)の時代では考えられないほどの写り具合だ。

今まで銀塩ではかなりの枚数の天体写真を撮影してきたが、それとは違う点が多々ある。今時デジタルが当たり前で、何を今更デジタル一眼の話を・・・・とツッコまれそうだけど、気にせずに言ってしまおう。まず暗闇でファインダーを覗いても、構図がほとんど見えず、結構適当に合わせるしかなかった。でもデジタルなら、適当に10秒とかで2、3枚試し撮りして、構図をバシッと決めることができる。別にスナップ写真ではデジカメの撮り直しは当たり前の話だけど、改めてすごいと思った。

他にもいろいろあるけど、その場で結果を見返せる点は大きい。スナップ写真のオート撮影とは違い、ISOや露出等を多段階にして撮影する天体写真では、その場で見れるメリットはかなり大きいと思う。銀塩の時代はいっぱい撮影して、消去法でいい1枚を選ぶ(自分だけ?)の、あの虚しい感覚がない。結果をわくわくしながら見る楽しみはかなり薄れるが、デジタルの方が心臓や経済的にはやさしいだろう。

今は寒くて ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル なので、もうちょっと暖かくなってから他の暗い場所に行って、ちゃんと撮影してみようと思う。( ´ ▽ ` )ノ


※画像容量を小さくしてるので多少荒いです。

▼オリオン座
Canon EOS Kiss X4
EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS→18mm F3.5
ISO1600
20秒
Canon Digital Photo Professional
和泉葛城山
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▼冬の大三角
Canon EOS Kiss X4
EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS→18mm F3.5
ISO1600
20秒
Canon Digital Photo Professional
和泉葛城山
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▼ISO3200 20秒なら、元はこんな明るさ
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posted by ともや at 02:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 天体写真