国立天文台野辺山の特別公開の帰りに、野辺山から比較的近い「
サントリー白州蒸留所」に見学に行って来た。ここは1973年にサントリー第2の蒸留所として開設した所らしい。世界でも珍しい森の蒸留所らしく、ウイスキーの白州や南アルプスの天然水が、ここで作られている。
ここに限らずほとんどの工場で、試飲付きのガイドツアーが用意されている。白州蒸留所は、ウイスキーか天然水の各60分のコースと、両方をセットにして短縮した75分のコースがある。私たちはウイスキーの60分コースの方に参加した。
行って驚いたけど、ここもかなりの人だらけ。観光スポットとしてかなり有名なようだ。客は酒好きのおっさんばかりと思いきや、ここでも家族連れが多かった。夏休みもあってか、見学は2時間以上待ちだった。
その間、ウイスキー博物館などで時間を潰した。ここの博物館を含め、ガイドツアーも全て無料な所がありがたい。博物館は思ったよりも大きかった。過去のウイスキーを展示したり、当時の広告やCMの上映。ウイスキーの文化、製法、歴史や、当時使用していたウイスキーを作る道具の展示など、なかなか充実していた。上階には展望台まで付いていて、天気のいい日は富士山も見れるらしい。
いざガイドツアーの時間になり、まずは諸注意から始まった。運転手はハンドルキーパーの目印を、ガイドツアー中ずっと首からぶら下げておかなければいけない。誤ってお酒を提供しない為と説明を受けた。ツアー参加の申込用紙にも、交通手段は何か、運転手何名、それ以外何名と、事細かに記入させられた。やはりこのような時代なのか、飲酒運転対策は相当徹底しているようだ。他にもビデオ撮影や録音は禁止だけど、カメラ撮影はOKと説明を受けた。カメラ撮影がOKなのは嬉しい。
ツアーが始まり、まずはビールと焼酎とウイスキーの違いの説明。その後、仕込み、発酵、蒸溜の様子を見学した。それからバスで移動し、樽の中を焼くリチャーの見学。またバスで移動し、貯蔵庫を見学した。(詳細は下の各写真で)
時間が限られているので、若干駆け足感があったけど、工場を生で見るのはやっぱりおもしろい。ここに限らず、ビール工場なども見学したくなってしまった。酒好きにはたまらない見学だ。
最後には試飲があった。飲みたかったけど、ハンドルキーパーなので残念だった。試飲は白州10年のソーダ割り。おかわりは白州12年の天然水割りと、リッチだった。しかも量もいっちょまえ。値段にしていくらやら。これで無料だから太っ腹だ。ハンドルキーパーや未成年には、南アルプスの天然水や、なっちゃん、伊右衛門などが用意されていた。
最後にはちゃんとPRする所はPRしていた。ハンドルキーパーで飲めなかった人は、出た所に売店があるからどうぞ的な。んで、お土産にもどうぞ。オリジナルグッズもどうぞ。メルマガの購読もどうぞ。おつまみも今ならキャンペーン中ですよ、などなど。まぁ、ほとんどの人が何か買って帰ると思われるので、ちゃんと元は取れているのだろう。けど、何も買って帰らなければ、本当にタダで楽しめる。
白州蒸留所に限らず、サントリーだけでも他に見学できる工場がいくつかある。次はビール工場に行ってみたいと思う。
▼仕込み。白州の仕込み水は、南アルプスの天然水らしい。
▼発酵。1日目と3日目の発酵の様子を覗いて見れた。わずか2日間の違いに唖然とした。それとこの場所は、サウナのように暑かった。
▼蒸溜。世界でも珍しい、複合蒸留所らしい。
▼リチャー。樽は長年使っていると、熟成する力が衰えてくるらしい。それを復活させるために、焼いて木の新しい部分を出している様子。焼き加減などは、職人技なんだとか。炎の色の変化といい、木にヒビが入るパチパチという音といい、バニラのような甘い香りといい、すごかった。
▼貯蔵庫。様々な年代のが貯蔵されている。ここは貯蔵庫に入る前から、すでにウイスキーの香りが漂っていた。匂いだけで酔えそうなほど、ウイスキーの香りがすごかった。
▼試飲。おつまみとチョコレート付き。ハンドルキーパーだったので、南アルプスの天然水。
▼ショップで、ウイスキーのミニチュア5本セットを買った。2,677円。他にも樽材のコースターやマドラーも買った。